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ニッケル水素電池を使用した移動用バッテリーの製作
●はじめに
FT-817は非常にコンパクトでありながらHFから430MHzまでのオールモードで使用できる素晴らしい無線機だなとつくづく感心しています。運用は430MHzをメインに使用していましたが最近、HF帯も移動運用してみようと思い簡易ワイヤーアンテナを製作しました。
先日もこの手作り簡易ワイヤーダイポールアンテナを調整中に1W送信ながら、21MHzでサイパンとRS55で交信することが出来、非常に喜んでおります。パイルアップの中、僅かに途切れがあったので試しに声をかけたところ交信することが出来ました。
唯一、不満なところと言えば電源の問題で内蔵バッテリーだけでは長時間運用が難しい点です。長時間運用するにはやはり車やオートバイ用のバッテリーや釣りの電動リール用バッテリーになってしまいますがいずれのバッテリーも電圧12Vが定格となっています。
FT-817の使用可能電圧は8V〜16Vとなっており電圧が約12V以下になると送信出力を5Wに設定していても2.5Wになってしまいます。2.5W運用でも特に問題はありませんができれば5W運用までの余裕が欲しいなと思っていました。
オプションの電池パックNB-72は小パワー使用では軽くてお手軽運用できますので歩きながらでも簡単に運用できますが、当然ハイパワーで使用することが出来ず、また時間も余り長く使用できません。うっかりしていますと電源が切れているにもかかわらずマイクを握って一生懸命に話していることも度々ありました。長時間の移動運用時にはどうしても別途バッテリーが必要だとつくづく実感しました。 それで電池使用でも5W出せる14Vの電源がないか調べて見ましたが見つかりませんでした。以前、14Vのシールバッテリーが販売されていたこともあったようですがあまり売れなかったようで今では12Vの物しかありません。
●構成
それなら自分で作ろうと思いバッテリーパックを製作することになりました。製作に当たり軽量でメモリー効果のないリチウム電池を探しましたが適当な物がなく、重たくはなりますがGP社の単1タブ付きニッケル水素電池(1.2V
9Ah)を見つけましたのでこれを12個直列に接続することにしました。
しかし、ここでちょっとした問題が生じます。 電池を12個使用した場合、満充電の時は電圧が16Vを大幅に越えるため11個で使用することも考え、写真のように12個(14.4V)と11個(13.2V)の切り替えスイッチを付けましたが、結果的には充電終了で17V以上の電圧がその直後から短時間で16.5V程度に安定したことと、電流計を充電、放電の双方向で使用するためのダイオードを使用しているので実質16V以下になり規定値内で使用することが出来ました。万が一、過充電になり電圧が高めになった場合は、一時的に11個側にして使用すれば直ぐに電圧が下がりますのでその時点で12個側に切り替えます。この使用法方は1個と11個の電池バランスが崩れやすくなるのであまりおすすめしませんが………緊急時には良いと思います。
●充電
充電は市販(中古)のACアダプター18V 1.1Aを安く入手できましたのでこれを使用しています。本来ならトリクル充電とか定電流充電とかの回路で充電したほうが良いのですが、このACアダプターで特性をとってみると約10時間程度で充電できることが分かりましたのでこれを使用しています。(夜の8時少し前から朝の6時までのデータをグラフに示しています)
ニッケル水素電池はニッカド電池と同様、メモリー効果がありますので途中充電は良くありません。充電のタイミングはバッテリーが限界電圧に達した時点でバッテリーの使用を中断し、充電を行っています。限界電圧は1個当たり0.9V〜1.1Vの範囲を目安としていますので11V〜12Vになった段階で充電を行うようにしています。
●回路
回路はできるだけシンプルにしたいことと、電流計は充電時、放電時の両方で監視したかったのでダイオードを2個使用しました。回路からお分かりのように充電時の電圧計指示は入力電圧から約0.7V程度下がった値になります。充電時はこの電圧計指示が6.5V〜7V程度になった段階で終了させます。私の使用している18V
1.1AのACアダプターでは約10時間がちょうど良い感じでした。また、出力時の電圧計指示は電池両端の電圧になりますがダイオードのため端子出力は電池両端の電圧より約0.7V下がった電圧になっています。FT-817使用時にはこの端子電圧が16Vを越えないように注意してください。電圧計の指示では16.5Vが目安です。
また、入力側に逆流防止のダイオードを入れて充電時の接続間違えに対する安全対策をした方が良いのですがこれによる電圧効果が起こるのでACアダプターの関係から入れませんでしたが、実際には使用ACアダプターが決まっており極性がハッキリしているのでこれで良しとしました。
●加工
ケースはプラスチックス系の物(横220、縦145、奥行き75mm)を使用し加工も用意ですが、メーター取り付け部は大きめの穴(45φ)が必要でしたので苦労します。このケースは単1バッテリーがピッタリ12個入る大きさで上下に分かれるようになっています。厚みも5mm程度ありガッチリした物です。
部品の配置は下段にバッテリー、上段にメーターやスイッチ類を並べました。出力はシガーライタータイプと赤黒端子の2種類を設置してどちらでも使えるようにしています。また持ち運びが容易なようにケース上部に取っ手も付けました。ケースの背面と立てて置くときのために張り付けタイプのゴムブッシュを付けています。取っ手やゴムブッシュは特に必要ありませんが付けると見栄えも良くなります。各端子には入力、出力、電圧切り替えなどパソコンで印刷した文字を切り取って透明のテープで貼り付けました。いかにも手作りらしくて良い感じです。
●使用感
バッテリー外観寸法は取り付け端子メーター類を除き、ケースサイズが220×145×75で完成重量は約2.5kgです。この程度ですとリュックにも入りますので移動にも何とか問題なさそうです。FT-817は受信時450mA、送信時2Aですので平均運用1A程度とすれば5Wフルパワーで約8時間程度使用することが出来そうで、ほぼ一日は使用できるのではないかと思います。今までは交信中にバッテリー(内蔵)切れがあり心配しながら交信していましたがこれで移動でも安心して出かけられます。
●部品
使用部品の大まかな説明は次の通りですが、これらにこだわる必要はありませんので参考にしてください。
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