| フィリッピン運用記
●はじめに
私は2003年3月にフィリッピンのClass
C の試験を受けて、アマチュア無線局の免許を取得しました。コールサインはDU1NSL。取得したものの、直に帰国したのでその際は運用出来ませんでした。免許が有効なうちに(2004年8月まで)運用しようと、2003年11月下旬に10日ほどマニラに行き運用を楽しみました。
今回持参した無線機は、免許状通り、 FT-817 です。アンテナは何にしようか考えた末に、以前の経験から、簡単確実なダイポールにしました。こんなもので、フィリッピンから日本その他と交信できるか心配でした。そこで事前に何回も自宅のマンション屋上や屋外でチェックしました。日本での運用では、フィリッピンとこそ交信出来ませんでしたが、中国、韓国等近隣の海外局とも交信できました。これなら、フィリッピンでもなんとかと目途ががついた時点で、フライトとホテルの予約をしました。ホテルは部屋にベランダのあるところでとお願いしておきました。
●現地のホテルで
実際に行ってみて、ホテルの部屋にはベランダがありましたが狭くてとてもアンテナをのばせません。ダイポールの半分だけ外に出してのこり半分は室内としてみましたが、SWRが高く殆ど全反射。ままよとやってみましたが、呼べど叫べどでだめで直にあきらめました。改めてSWRは正直と感じました。
ホテルの最上階に行ってみたら、幸いにして屋上にでられて、アンテナを張ることが出来るスペースがありました。そこに21MHzダイポールを
設置しました。地上高は(35階なので)80m以上で、JA方面の見晴らしもOK。但しエレメントは屋上の防護壁にひっかけるかのせる感じで腰の位置です。それでもSWRは1.3以下。そこで、おりから強力に聞こえていたJH8の局をコール。応答がありました。「出来た」とおもわずつぶやきました。記念すべき初交信。続いて約1時間で5局と交信。やはりこちらの信号は弱い様で、相手はたいがい3エレ以上の八木を使用していました。
●交信結果
実運用5日間で、ホテルで持参したFT-817 + Dipole を使用した結果では上海、韓国各1局と日本の合計40局程の交信でした。どんどん呼ばれてQSO出来るという訳ではなく、強い局を呼べばなんとかという感じです。それでも、JA6のモービル局とは、59どうしで、30分近く話をしました。コンディションさえよければ、結構できます。が、効率が悪いのも、確かです。正直に言って、交信局数稼ぎの為に、ホテルでの運用以外に、
PARA (Philippine Amateur Radio Association) に都合3回行き、リグを借りて運用を楽しませてもらいました。
●アンテナについて
今回、21,14,7MHzの各バンドの専用ダイポールアンテナ3本を日本から持参しました。何れも、日本でバランを付けSWRをみながら、長さを調整しておきました。(全バンドとも1.5以下)これを上述のごとく、ホテルの屋上に設置しました。21MHzのアンテナはそれなりにつかえました。さっと張ってSWRは日本での値と同じく1.3以下でした。
14MHzは、SWRが高くてびっくり。日本では、1.5以下だったのに、彼地では5以上。「えっ 何故?」とがっかりしました。が、気をとりなおしてチョン、チョンとエレメントを切った結果、1.3以下になりほっとしました。(後日談になりますが、日本に帰って、再度測定したら、やはり、中心周波数が上の方にいっておりましたが、一応使えました。)
あまり空中状態が良くなかったようで、3局と交信したのみでした。
7MHzは張るスペースと防護壁からの高さが十分にとれなく、防護壁に這わせる感じとなりました。やはりSWRが5以上。これは、設置状態のせいとして調整はあきらめました。交信もしませんでした。もっとも、昼間はコンディションも悪く、例えSWRをよくしても、5Wではたいして飛ばないだろうと思ったこともあります。
●機器について
全体として、持って行った機器(FT-817 + Dipole)での性能は十分に発揮出来たと思います。FT-817は小さいのに良く出来た機器と感じました。電源としてシールド蓄電池12V
4.5Ahを用意しました。これで4時間は充分運用出来、充電も簡単です。これ以上を望むのであれば、もっと、パワーを出し、(おっと、これでは
CLUB817 から除名されてしまう!)、本格的なアンテナが必要と思いました。特にアンテナについては、もっと色々と工夫してみたいと思いました。(より移動運用に適するもの、マルチバンド化、ハイゲイン化等々)
●最後に
帰国するまでは、これがDUでの最後の運用と決めておりました。しかし、帰国して振り返ってみて、また行きたくなりました。実際に、再度行くことになれば
CLUB817 の皆さんとも是非、交信したいですね。上述の如く、21MHzなら簡単なアンテナでも日本−フィリッピンの交信は可能です。
添付写真の一枚は、屋上で運用した全景です。電源のシールド蓄電池、SWR Meter 、ダイポールアンテナの中心のバランも防護壁の上にのせてあります。黄色い線がアンテナエレメントです。こんな簡単なものでと思いませんか?
もう一枚は私の免許状です。顔写真つきで、コールサインとリグのSerial No まで、書かれています。フィリッピンでは、アマチュア無線従事者証というものはありませんでした。
では皆さん、お空で! FB DX & 73
|